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将来を考えたバリアフリー設計

バリアフリーとは、高齢者や障害のある方々が安全な暮らしを送るために、建物内外にある段差などのバリアを取り除くことを表しています。最近は、物理的・心理的・制度的な障壁を除去することに対して「バリアフリー」という言葉が使われています。将来的に家族の介護を考えている場合、バリアフリー住宅として家づくりをしていきたいですね。

バリアフリーには、段差をなくしてスムーズに車椅子で移動できるようにする、段差を解消するために持ち運びのできるスロープを用意する、といった方法があります。

必要に応じて持ち運びができるタイプのスロープ。これは玄関にスロープを付ける必要がなくなるため玄関を広く使えますし、外出先でも使用できるのが魅力的ですね。
とはいえ、車椅子に乗っている人が自分で設置して使用するのは困難なので、近くに介助者がいなくてはなりません。なるべくなら車椅子の方が1人でも行動することができる状態が理想ですよね。

車椅子で上り下りできるスロープの勾配

車椅子でスロープを上がる際、目安となるのが「1/12」の勾配。角度でいうと約4.76度です。具体的には、前方向に12㎝進む際の高低差が1㎝ということになります。

ちなみに、段差を解消する目的でとりあえず作られることが多いのは1/8勾配のスロープです。
この勾配では、車椅子の方が一人で上り下りすることはできません。介助者が必要になります。特に下りに関しては、介助者が下から支えるなどの補助が必要なほどの勾配です。

スロープの傾斜は緩やかなほど楽に

車椅子で上り下りできるスロープの勾配について、一般的な目安は設けられているものの、実際は人によって上り下りできる勾配は違います。車椅子に乗る人の体力や身体能力、体重、腕の力などが異なるからです。介助者がいる場合においても、介助者の介助経験や介助者自身の力の違いによって変わってきます。

また、車椅子の方、介助者の方も年齢を重ねることで、以前は上り下りが出来ていたスロープでも、だんだんと上り下りが難しくなってしまう可能性もあります。
つまり、同じ勾配のスロープを今後も上り下りできるとは限らないのです。将来のことも考えて、できるだけスロープの傾斜は緩やかに、余裕を持った設計にできるとよいですね。

バリアフリー住宅の基準を知ろう

建築物のバリアフリー設計の基準として、高齢者や障害者の方が車椅子でスムーズに移動できる「建築物移動等円滑化誘導基準」が国で定められています。 その中でスロープの勾配については、屋外は「1/15」、屋内は「1/12」が基準とされています。
それよりも急な角度の傾斜については、手すりを設けることが定められています。特に「1/15」「1/12」の数字は図面でもよく使われる数値ですので、覚えておくとよいでしょう。

家のバリアフリー化で日常生活を快適に

長く住む家を建てるときは、ご自身やご家族の将来を考えた家づくりをすることが大切です。 スロープを設置することで車椅子生活を快適に過ごすことができるので、日常生活の自立につながります。
アールグラフではお施主様の夢のマイホームの実現に、誠実に向き合いサポートいたします。お悩み、ご相談があればお気軽にご相談ください!