当該地は奈良県生駒群の閑静な住宅街であり、外壁後退1.5mという法規の縛りがあるところから建築計画が始まりました。
そのため道路から見た建物の間口が狭くなりますが、建築家の提案によりアプローチを建物側面かつ1階の中心にもうけることで、
建物に入った際に”狭い”や”縦長の家”という印象にならないようなプランとなりました。
玄関には通り土間があり、その目線の先にあえて掃き出し窓を設けました。
この掃き出し窓は、短辺方向に対して抜け感を出すために大きく作用しています。
通り土間をはさんで水回りとLDKが分かれており、生活のしやすさが想像できます。
2階には主寝室・子供部屋・書斎をもうけながらも1階LDKの吹き抜けをつくることができ、とても狭小住宅とは思えない充実したプランです。
外観はベージュの塗装仕上げをベースに一部を板張りとし、節なしかつ長尺のものを提案することで高級感のある仕上がりとなりました。
細部のこだわりになりますが、ファサードの見切り材にステンレス材を入れることで線が細く洗練された印象となります。
内装は無垢材オークとグラフテクトキッチンを組み合わせ、キッチン横の建具だけブラックの神谷コーポレーションのフルハイトドアを採用。
2階の各部屋は減額のため床材をシート材に変更し、うまく仕様を調整しながら希望を叶えることができました。