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長く住み続けるということ。身体の機能低下に合わせられる家づくり
長く住み続けるということ。身体の機能低下に合わせられる家づくり
年齢を重ねるにつれて、身体の機能は少しずつ低下していきます。
特に高齢になると、日常生活においてさまざまな不便が生じやすくなるでしょう。
これらの身体的な変化に合わせて住まいを変えていくことは、安全で快適な生活を維持する上で非常に重要です。
今回は、身体機能の低下に合わせた家づくりについて解説します。
身体の変化は誰もに必ず訪れる
ほとんどの人にとって、家は一生に一度の大きな買い物であり、長い年月を通じてライフスタイルの変化に対応する必要があります。
例えば、20代、30代で家を購入した場合、70代、80代まで何十年も住むことになるでしょう。
その間、体力の低下や記憶力の低下など、さまざまな変化が起きます。
たとえ健康な高齢者であっても、若い頃に建てたままの家では不便が生じるかもしれません。
また、特にパーキンソン病や脊髄小脳変性症などの進行性疾患を抱える場合、家のつくりが体の変化に対応できないことも考えられます。
ここで言う家のつくりとは、健康なときには気にしなかった段差や、車椅子では入れない廊下の幅が気になったりすることです。
そのような状態でも、住環境を整えて「一人でできる」「少ない介助でできる」ことが大切になります。
家を建てる際は、将来のライフスタイルの変化にも柔軟に対応できる設計を心がけましょう。
身体の機能低下に応じられる住まいを作る方法
・通路幅を広くする
身体機能の低下に応じられる住まい作りの工夫として、まずは通路幅を広くすることがあげられます。
将来的に車椅子や歩行器を使うことになった場合、広い通路が必要になるためです。
車椅子を使用する場合は最低でも80㎝以上の通路幅が推奨されています。
そのため、新築時から通路を広めに設計しておくことで、年齢に関係なく快適に暮らすことができる住まいになるでしょう。
・間仕切りを作る
間仕切りを作るのも、年齢に応じられる住まいを作るための一つの方法です。
将来的に介護が必要になった場合、間仕切りを設置することで、プライバシーを保ちながらも家族との交流を維持できます。
例えば、リビングに介護ベッドを設置する際でも、間仕切りがあればプライベート空間の確保が可能です。
要介護者も家族もストレスなく過ごせるでしょう。
・天井を強化する
天井を強化することで、将来の設備導入がスムーズに行えます。
身体の状態によってはトイレやお風呂への移動の際に、釣り上げ式のリフトを使用するかもしれません。
その場合は天井にかかる負荷に耐えられるような天井の強度が必要になります。
家族の想いに寄り添う家づくりをしよう
まとめ
初めから将来の変化の全てを見越して家をつくることは、将来の改装を減らし、安心して住める環境にできることだと思うかもしれません。
しかし、明確なニーズは人によって異なり、時間と共に変化する可能性があります。
例えば介助が必要になった場合、事前に設置した手すりや部屋の配置があれば便利ですが、手すりの高さや位置、形状が個々の状態に合わないこともあるでしょう。
また、高度な介護設備を活用することで、まだ使える能力が衰えてしまう可能性や、心理的な負担が大きくなることもあります。
「備えあれば憂いなし」と言いますが、過剰な備えは逆に生活の質を下げる原因にもなり得るため、将来の可能性を見越しつつも、柔軟性を持った計画が重要です。
アールグラフではお施主様の夢のマイホームの実現に、誠実に向き合いサポートいたします。お悩みご相談があればお気軽にご相談ください!