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2026/08/21

在宅ワークと家事が両立できる家|共働き世帯が設計段階で決めておきたいこと

在宅ワークと家事が両立できる家|共働き世帯が設計段階で決めておきたいこと

仕事も家事も、ひとつの家の中でこなす毎日。

在宅ワークが当たり前になったことで、「家にいるのに、なぜか余裕がない」と感じている共働き世帯は多いのではないでしょうか。

リビングの片隅でパソコンを開いていたら、家族の声や生活音が気になって集中できない。

仕事が終わったら終わったで、すぐ夕食の準備が待っている。

洗濯物はまだ干したまま。

そういった状況が毎日続くと、心身ともに疲弊していきます。

こうした「家での働きにくさ」と「家事のしんどさ」は、住まいの間取りや設計の工夫で大きく変わります。

今回は、注文住宅を検討している共働き世帯に向けて、設計段階で押さえておきたい考え方を整理してお伝えします。

共働き×在宅ワーク世帯が抱えやすい「家の不満」

仕事と生活が混ざることで起きるストレス

在宅ワークが増えた家庭でよく聞かれるのが、仕事と生活の境界線があいまいになることへのストレスです。

リビングで仕事をしていると、家族の話し声や子どもの気配が集中を妨げます。

オンライン会議中に生活音が入ってしまい、気まずい思いをした経験のある方も少なくないでしょう。

逆に、仕事が終わっても「仕事モード」から切り替えられず、気持ちが落ち着かないという声もよく聞かれます。

仕事をする空間と暮らす空間をきちんと分けることが、在宅ワークをする共働き世帯にとって、心地よく過ごせる家の基本的な考え方になります。

帰宅後の「家事の山」が消耗を生む

もうひとつよく挙がるのが、仕事から帰宅した直後の動線の問題です。

荷物を置いて、手を洗って、着替えて、夕食の準備をして、洗濯物を取り込んで——。

やるべきことが次々と続くなかで、動線が長かったり、物が出しにくかったりすると、それだけで疲れが増してしまいます。

注文住宅では、こうした帰宅後の動線を設計段階から意図的につくることができます。

「帰ってからどう動くか」を起点に間取りを考えることが、共働き世帯の家づくりでは特に重要なポイントになってきます。

夫婦がともに在宅ワークする場合の難しさ

近年増えているのが、夫婦が同時に在宅ワークをするケースです。

一人が会議中、もう一人がキッチンで作業する。

そういった場面で、音や動線が重なって互いにストレスを感じてしまうことがあります。

ワークスペースをひとつだけ確保すれば解決するという話ではなく、ふたりが同時に在宅ワークする可能性を前提に設計を考えることが、これからの共働き世帯の家づくりで欠かせない視点といえます。

設計段階で決めておきたいこと その1 ワークスペースの「場所と種類」

仕事スタイルに合わせてワークスペースの形を決める

ワークスペースの設計で最初に考えたいのは、「どんな仕事をするか」という点です。

オンライン会議が多い方と、集中して書類作業をする方とでは、必要な環境がまったく異なります。

ワークスペースの形は、大きく3つのタイプに分けられます。

・完全個室タイプ
扉で仕切られた独立した部屋として設ける方法です。
音が外に漏れにくく、オンライン会議が多い方に向いています。
2〜3帖からでも設計できるため、スペースが限られていても検討しやすい選択肢です。

・半個室タイプ
リビングやダイニングに隣接しながら、間仕切りや段差で仕切ったスペースです。
家族の気配を感じながら仕事ができるため、小さな子どものいる家庭では安心感があります。
完全に音を遮断したい場合には工夫が必要になります。

・オープンタイプ
カウンターデスクをリビングや廊下の一角に設けるスタイルです。
設置スペースが少なくてすむ反面、音や視線が気になりやすいため、会議が少ない方や短時間の作業に向いています。

どのタイプが合うかは、仕事のスタイルや家族構成によって変わります。
住宅会社との打ち合わせで、「どんな場面でどう使うか」を具体的に伝えながら検討してみましょう。

夫婦ふたりぶんのワークスペースを想定する

共働き世帯で見落としやすいのが、夫婦が同時に在宅ワークする場面への備えです。

ワークスペースをひとつしか確保していないと、どちらかがダイニングや寝室で仕事することになり、互いにやりにくさを感じることがあります。

ふたりぶんのスペースを確保する場合、同じ部屋に並べて設置する方法と、別々の場所に分けて設置する方法があります。

特にオンライン会議が多い場合は、音の干渉を防ぐために別の部屋や場所に分けることを検討してみてください。

「毎日ふたりとも在宅とは限らない」という場合でも、設計段階でその可能性を話し合っておくことで、後から「やっぱりもう一箇所ほしかった」という後悔を防ぎやすくなります。

オンライン会議を想定した「音と光」の設計

ワークスペースを設ける際に、意外と見落とされやすいのが音と光の問題です。

音については、会議の声が家族に聞こえないか、逆に家族の生活音が相手に伝わらないかを確認しておくことが大切です。

個室タイプの場合でも、ドアの素材や壁の仕様によって遮音性は変わります。

子どもの声が筒抜けになりやすい間取りの場合は、ワークスペースの位置を子ども部屋やリビングから離して設けることも選択肢のひとつです。

光については、画面への映り込みや逆光を防ぐために、窓の位置と方角も意識しておくとよいでしょう。

窓を背にする配置よりも、窓を横に置く配置のほうが、顔への光の当たり方が安定しやすくなります。

設計段階で決めておきたいこと その2 家事動線の「短さとつながり」

水回りを集約すると家事の負担が減る

共働き世帯の家事を楽にするうえで、もっとも効果的な設計のひとつが、水回りの集約です。

キッチン・洗面脱衣室・浴室をできるだけ近くにまとめることで、料理・洗濯・入浴の動線が短くなり、複数の家事を同時進行しやすくなります。

たとえば、キッチンからすぐ洗面室に移動できる間取りであれば、料理の合間に洗濯機を回し、入浴中に乾燥機に切り替えるといった流れが自然に生まれます。

家事のひとつひとつは小さなことでも、動線が短いと積み重なった疲労感がまったく違ってきます。

ランドリールームで「洗濯の完結」を目指す

洗濯は、洗う・干す・取り込む・たたむ・しまうと、多くの工程が発生する家事のひとつです。

共働き世帯では夜に洗濯をするケースも多く、室内干しのできる環境を整えておくことが特に重要になります。

洗面脱衣室に隣接したランドリールームを設けると、洗濯に関する一連の作業をひとつの場所で完結させやすくなります。

さらに、ランドリールームをファミリークローゼットや収納スペースと隣接させると、洗濯物をたたんでそのまましまうまでの動線が一直線になり、家事の手間が大幅に減らせます。

設計の段階でこの「洗濯の完結動線」を意識しておくことが、住んでからの満足度に大きく影響します。

帰宅動線に「手洗い・着替え・収納」をまとめる

帰宅後の動線を意図的に設計することも、共働き世帯の暮らしをラクにする大切な視点です。

理想は、玄関を入ってすぐに手洗いができ、そのまま着替えて、荷物をしまってリビングに入れる流れです。

・玄関の近くに手洗いスペースを設ける
手洗いのためだけにリビングや洗面所まで移動する必要がなくなります。
帰宅後すぐに清潔な状態でリビングに入れるため、衛生面でも安心です。

・玄関とリビングの間にファミリークローゼットを設ける
コートや通勤バッグを一箇所にまとめて収納できるため、帰宅後の荷物の散らかりが防げます。
部屋着への着替えもここで完結させると、リビングをすっきりと保ちやすくなります。

・パントリーを玄関からキッチンへのルートに配置する
買い物袋を重たいまま遠くまで運ばずにすむため、帰宅直後の負担が減ります。
食材や日用品をそのまま収納できる導線をつくっておくと、特に忙しい平日の夕方が格段に楽になります。

設計段階で決めておきたいこと その3 「仕事モード」と「生活モード」の切り替え

空間を分けることがオンオフの切り替えを助ける

在宅ワークをする人がよく感じる悩みのひとつが、仕事が終わっても気持ちが切り替わらないという感覚です。

生活空間と仕事空間が同じ場所にあると、仕事が終わってもどこか仕事モードのまま過ごしてしまいやすくなります。

空間を物理的に分けることは、気持ちの切り替えを助ける効果があります。

「ワークスペースのドアを閉めたら仕事終わり」というルーティンができると、心理的な区切りがつきやすくなります。

これは間取りの設計として意図的につくれることのひとつです。

リラックスできる「帰る場所」としてのリビングを守る

仕事と生活の空間が混在すると、リビングが「なんとなく落ち着かない場所」になってしまうことがあります。

仕事道具が置きっぱなしになったり、パソコンが目に入るたびに仕事のことが頭に浮かんだりするのは、心身の休息を妨げる原因になります。

注文住宅であれば、リビングをあくまでも「家族がくつろぐ場所」として守るための間取りを設計段階から組み込むことができます。

ワークスペースはリビングとは別に確保し、仕事道具や書類がリビングに持ち込まれない動線と収納計画をつくっておくことが、長く快適に暮らすうえでの重要な考え方といえます。

設計段階で決めておきたいこと その4 「家事の見えない負担」を減らす収納と設備

名もなき家事を減らす収納の考え方

家事の負担として近年注目されているのが、「名もなき家事」という概念です。

洗剤の在庫管理、洗濯物の仕分け、ゴミ袋の補充、郵便物の整理——こうした細かな作業のひとつひとつは目立たないものの、積み重なると大きな負担になります。

これらを減らすうえで有効なのが、「使う場所のすぐそば」に収納を設けることです。

たとえばキッチンのそばにストック収納(パントリー)をつくる、洗面室のそばにタオルや下着の収納を設けるといった工夫が、毎日の小さな手間を積み重なりにくくします。

収納の場所と量は、後から変えにくい設計要素のひとつです。

どこで何を使うかを具体的にイメージしながら、設計段階で住宅会社と一緒に考えておきましょう。

家事をサポートする設備を設計に組み込む

共働き世帯の家事負担を減らすうえで、設備の選択も大切な要素です。

食洗機や浴室乾燥機、ガス乾燥機といった設備は、後付けで対応しようとすると制約が生じることもあります。

新築の設計段階から組み込んでおくほうが、配線・配管の都合も含めてスムーズに対応できます。

また、コンセントの数と位置も見落としやすいポイントです。

キッチンカウンターの近く、洗面室の収納内、ワークスペースのデスク周りなど、後から「ここにコンセントがあれば」と感じやすい箇所をあらかじめ確認しておくと、住んでからの使い勝手が大きく変わります。

注文住宅だからこそできる、ライフスタイルに合わせた設計

 

共働き×在宅ワーク世帯の家づくりで大切なのは、「便利そうな間取り」を追いかけるのではなく、「自分たちの毎日をイメージして設計する」という視点です。

何時に起きて、どんな順番で家事をして、どのタイミングで仕事が始まるか。

帰宅後はどんな流れで夕食を準備するか。

そういった具体的な生活の場面を住宅会社と共有することで、自分たちに本当に合った間取りと動線が見えてきます。

建売住宅では、あらかじめ決められた間取りのなかで暮らしを合わせていく必要があります。

注文住宅では、その逆に自分たちの暮らし方に合わせて間取りをつくることができます。

「仕事も家事も家でこなす毎日をどう快適にするか」を起点に、住宅会社と一緒に設計を考えてみてください。

まとめ

 

在宅ワークと家事を両立できる家は、住んでから工夫するのではなく、設計段階から意図的につくることで実現します。

今回お伝えした内容を振り返ります。

・仕事と生活の空間を分けることが、ストレス軽減と気持ちの切り替えにつながる
・ワークスペースは仕事スタイルに合った「タイプ」を選ぶことが大切
・夫婦ふたりが同時に在宅ワークする場面を前提に設計を考える
・水回りを集約し、洗濯動線を一箇所で完結させると家事負担が大幅に減る
・帰宅動線に「手洗い・着替え・収納」をまとめると、帰宅後の消耗が減る
・名もなき家事を減らす収納と、家事をサポートする設備を設計に組み込む

私たちR-GRAPHでは、在宅ワークに適したこだわりのワークスペースの施工事例があります。

忙しい毎日のなかでも、家に帰るのが楽しみになるような住まいを、一緒に考えていきましょう。